弱虫ペダル『捏造3年生シーズン』チーム総北 “最後の夏”【2】

 

 

「…巻島さん」

巻島の声を聞いただけで胸がいっぱいになってしまった小野田は、すぐには先を続けられなかった。

初心者だった小野田にクライムの楽しさを教えてくれたのも、クライマーに育ててくれたのも、小野田が初めて持った先輩のこの巻島だった。

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それまでアニメオタクの世界しか知らなかった小野田の目には、一般的には風変わりだったり、異色とされるの巻島の何もかもが目新しくて、全てがカッコよく映った。

見た目も、登りのスタイルまでもが奇抜というほかない巻島は、それでいてクライマーとしては群を抜いて早く、そして強く、小野田の憧れであり目標とする存在となった。

その気持ちは今でも変わらない。

小野田にとっての巻島は、単なる先輩という言葉などでは言い表せない、別格の存在なのだった。

『………』

気づけば妙な間があった。沈黙というべきか。

発言を譲り合っているわけではなく、会話を続けられないのは巻島のほうも同じだったのだ。

電話なのに会話が続かない理由は、じつは巻島の独特な性格によるところが大きい。

小野田は焦った。似たようなシチュエーションを何回もくり返してきただけに、巻島が困惑しているのなら自分がなんとかしなければと、必死になって言葉を探す。

「あ、あの、そのう…そ、そんなに久しぶりじゃないですよね。インハイで…あっ!今年のインハイでは、わざわざイギリスから応援に来ていただいて、ありがとうございました!」

『またその話かよ』

せっかくの努力も、素っ気なく一刀両断にされてしまう。悪気はないどころか、これは巻島流の気遣いでさえあるのだが、巻島をよく知らない者なら心が折れてしまいかねない反応である。

この独特のマイペースさが巻島ならば、イギリスの大学に進学した巻島に、部活や個人的な近況をつづった手紙をせっせと書くのを日課にしているのが小野田だった。

ちなみに巻島から小野田に返信があったという話は、鳴子たちもほとんど聞いたことがない。

ちょ〜っと変わってはいるが、両者は決して上手くいってないわけではなく、むしろその逆だったりする。

「す、すみませんッ!」

『いや別に…謝るような話じゃねえし』

傍目には「ぎこちない遠距離カップル」みたいに見えなくもない二人だが、無論そんなBLな間柄ではない。

アニメオタクで内向的なタイプの小野田も、色々と異色で規格外な巻島も、単に「人付き合いが苦手」だったり「面倒くさい」とか思ってきたせいで、揃ってコミュニケーションスキルに不自由している先輩後輩なだけである。

が、今日の巻島は小野田がビックリするようなことを言い出した。

『まぁその…お前が主将になったって聞いたからな、俺も先輩らしく何かアドバイスでもしてやれねえかとずっと思ってたんで、いい機会だし、似合わねぇマネしても構わねぇか?』

「も、もも…もちろんですッ!よろしくお願いします!」

前代未聞の巻島の発言に、一瞬で小野田のテンションはMAXと化した。おかげでいまだに巻島の話の大半を細部まで記憶している。

その電話で巻島は、自転車部の主将となった小野田に必要なもの、考えなければならないことを、淡々と、だが珍しいほどの親切心を発揮して語ってくれたのだった。

 

 

『なぁ小野田知ってるか?1年の時の鳴子が俺たちを引いて山を登れた理由』

彼独特の低めのテンションと、相変わらずな物言いで、唐突に巻島が切り出してきた。

「…一生懸命に練習したからですか?」

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ボケたつもりもなく、小野田は芸もない応えを返した。鳴子ならツッコミをいれるところだろうが、巻島はさっさとスルーした。

『田所っちがそそのかしたからさ。その時点ではまだ小野田がどこまでやれるかわからなかったからな。登れる要員を増やすために、スプリンターが山を登れたら派手だし目立つぞ〜とかさんざん煽って、計算ずくで鳴子が登るように焚きつけたつーか、仕向けたんだよな』

「…そうだったんですか」

『俺はたまたまその場に居合わせてそれを見てたのさ。鳴子のほうは絶対やりませんとその場は断固拒否ったが、こっそり練習してたってわけだ。チーム総北がインハイでテッペン獲れたのには、こういう知られざる裏事情ってやつもあったんだぜ』

「はぁ…そうなんですか」

『そうなんですか、かよ。しょうがねえ奴だな。裏事情つったろ?俺は田所が鳴子をけしかけるのを見てた。けしかけた田所っちのほうは鳴子がこっそり練習してるのを確かめて知っていた。金城はその場にいなかったが、その全てを把握してたんだ。主将だったからな。俺が何を言おうとしてるのかわかったか?』

普段はいいかげん鈍い小野田なのだが、対巻島レーダーが反応したか、巻島が何か重大な話をしようとしていることだけは敏感に察知した。

「…いいんですか?僕が聞かせてもらっても」

『主将になったんだ。どこで何が必要になるかわからねぇから、なるべく情報は持っておいたほうがいい』

「わかりました。お願いします」

『田所っちは、最初の夏こそ「山も登れるスプリンターだぜ?カッコイイだろ」って手放しで後輩自慢しちゃいたが、今年のチーム総北は、ゴールを狙える要員を増やすために鳴子をオールラウンダーに転向させちまったよな。手嶋と青八木にあの役は無理だったろうし、手嶋のほうは、俺が去年のうちに登るように焚きつけておいたからな』

「そうだったんですか。すみません。僕なんにも知らなくて…こんなでも主将がつとまるかどうかぜんぜん自信がないんです」

『だろうな。けどまぁ、お前には鳴子と田所っちもついてるからあんまり心配すんな。もう主将になっちまったんだ。今更そんな心配したって仕方ねぇだろ。続けるぜ?』

突き放しているようにも聞こえるのだが、小野田には巻島が異例の親切心をおこしてくれているのがわかった。

小野田が知っている巻島は、そもそもこんな立ち入った話をするようなタイプじゃ絶対ないのだ。

「はい。お願いします」

『手嶋がその可能性を検討するよりもずっと早く、鳴子のほうからオールラウンダーに転向するって言ってきたらしい。手嶋のやつも限界まで無理して登りの練習に打ち込んでた頃だ。エーススプリンターの鳴子に今からそんなことをさせていいのか悩んで、田所っちに相談したらしい。ま、おかげで今泉が鳴子に転向を促したことやなんかの裏事情がわかったのさ』

「今泉くんが?」

『こいつは坂道、おまえにだけこっそり教えてやる。田所っちはな、鳴子をオールラウンダーにさせちまうキッカケを自分がつくっちまったことを、今になって後悔してるのさ』

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「えっ…どうしてですか?」

寝耳に水の情報に小野田は混乱した。巻島は淡々と先を続けた。

『もし鳴子があそこまで登れなきゃ、あいつは今年のインハイは、総北のエーススプリンターとして走ってたと思わねえか?あれだけ登れるようになったんだ。鳴子が平坦の練習だけに専念してたら、すげえスプリンターになってただろうに、その可能性を俺が奪っちまったんだって、田所っちはマジで後悔してやがるのさ』

「…それで巻島さんにお話を?」

『そんなところだ。当の鳴子はよ、もしそれに気づいたところで、そんなもんに恋々とするようなやつじゃねえのにな。すでに山も登れるスプリンターになっちまったんだ。なら次は《最速スプリンターにして山も登れるオールラウンダー》を真っ直ぐにめざすようなやつだ。たとえ血へどを吐くような半端ねえ努力と引き換えにしてでもな』

「…はい。僕もそう思います」

『だよな?鳴子にしてみりゃ、自分がその立ち位置にいれば、坂道、その分だけクライマーのお前と長く一緒に走れるわけだ。鳴子はお前と走った最初の夏にそいつを知っちまった。エーススプリンターになって、平坦かっ飛ばして山の手前で終わっちまったら、お前のために力になってやることもできねえよな。鳴子なら迷うことなくお前と山を登るほうを選ぶだろうさ』

「……はい。たぶん鳴子くんなら、そうするだろうと僕も思います」

『田所っちはよ、そういう鳴子がほっとけないつーか、可愛くて仕方ねえのさ。手嶋や青八木ほど手塩にかけて育てたわけじゃねえが、ちっこいくせに生意気で、半端じゃねえ才能もってて、勿体ねえじゃねえかってな。あいつにだけは絶対に勝ちは譲れねえって思いながら、同じだけ鳴子が勝つところも見てみたかったってな…クハッ!どっちなんだよって話だよな。けど、その気持ちは俺にはよくわかる。お前のおかげでな』

「僕の…ですか?」

『小野田よ、俺もお前が可愛い。お前の才能も成長もこの目で見てきたからな。こういうのは縁ってやつで、そう思える相手がいて初めて本当に先輩になれるんだなって、お前のおかげで俺も知ることができた。お前にもそう思える存在ができればいいと思ってる。そこまで考えられるようになって、やっと俺にも田所の気持ちを理解できるようになったのさ。俺はお前に感謝してるし、だから田所っちが鳴子をほっとけない理由もわかる。お前にはまだわからねえかもしれねえけどな…』

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珍しくよく喋る巻島に小野田は戸惑った。

電話だと、すぐに沈黙する巻島とすぐにテンパる小野田とでは、まともに会話が成立するほうがめずらしいのに。

ふと見やれば、田所と鳴子はお馴染みのは掛け合い漫才みたいなやりとりが白熱している。

『田所っちたちはどうしてる?』

小野田の説明を聞いて、相変わらずな連中だぜ、と、電話の向こうで巻島が笑った。

『変わらねぇな。あいつら見てると、毎回コントかよって言いたくなったんだよな』

「あは…僕もです」

『金城と今泉の二人は、最後まで、見てるこっちが肩凝ってくるぐらい堅苦しいまんまだったけどな』

「でしたね。どっちもストイックなエースって感じでした」

巻島が自分たちをどう評してくれるのか…?ワクワクしながら小野田は待った。

期待する小野田の気持ちとは裏腹に、巻島はぜんぜん違うことを言った。

『だから、そういうもんだと思ってるんじゃねえか?今泉も、お前もな』

「えっ?」

『なぁ坂道、俺だって田所っちをずっと見てきたんだ。スプリンターって連中の性格も、どういう考え方をするのかぐらいは知ってるんだぜ。本当は鳴子には最後の夏くらい、エーススプリンターとして3日間、平坦を好きに走らせてやるのが一番いいのかもしれねぇってな』

「はい。僕もそんな気がしてきました」

『けど、そのやり方じゃ総北は勝てねぇよな?後輩の、鏑木だったか…スプリンターならあいつもいる。だから鳴子はオールラウンダーに転向した。お前を…お前たちのチーム総北を勝たせるためにだ。だがな、俺は思うんだ。だったらなんでエースが今泉でなきゃいけねぇんだ?そこまでやるなら鳴子がエースで今泉がアシストってのもアリなんじゃねえのかってな』

「ええっ⁈ 今泉くんを…?」

『まぁこんなのはよ、今泉が作戦を立てて、お前は了承するだけみたいなやり方してちゃまず絶対に出てこない考えだろうけどな。今泉は自分をエースだと思ってるし、その基準で作戦を立てるだろうからな。例えば最終日の山は鳴子をアシストに残すにしても、初日や2日目は鳴子をスプリンターとして走らせてやって、ゴール前のアシストには杉元を使おうとかな』

「………」

『チームの作戦を決めるのは主将なんだが、どうせお前はサブの今泉に頼りきりになるだろう。それは仕方がない。お前はレース経験も浅いし、これは俺もそうだが、俺たちはクライマーだ。当然クライマーとしての戦い方しか知らないからな。そこまではいい。だが主将になったお前には、主将としての視点も必要になるんだぜ。わかるか?』

「…はい」

『俺はお前にああしろこうしろと言うつもりはない。俺は俺と田所っちの視点や想いを話してるだけだ。この情報をどう使うかはお前が考えることだし、全部きいた後で自分で判断すりゃいい。これもわかるな?』

「ぜんぶ聞いた後で…わかりました」

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『よし。あ、もうひとつあったな。よくよく考えたら、俺も鳴子にゃちっとばかし借りがあったんで、こんな似合わねぇマネしてるんだぜ』

「巻島さんがですか?」

『ああ。坂道、お前を俺たちのチーム総北に引っ張ってきてくれたのは鳴子だったってのを忘れたか?』

電話の向こうで巻島が愉快げに笑った。

『今泉じゃねえよ。キッカケをつくったのはあいつだったかもしれねぇが、お前も自分で言ってたろ?アキバで鳴子と出会って、それまで知らずにいたロードの楽しさを知ったってな。つまりは、俺にお前という後輩をくれたのも鳴子なんだよな。だから俺もお前経由で田所っちがほっとけねえ鳴子をほっとけねえってことなのさ。わかったか?クハッ!』

 

 

巻島の声は、小野田の心に染み入るようだった。彼が語るその内容も、そのまま小野田の耳から心へと真っ直ぐに届いた。

『このままいけば、おそらく今年も鳴子は、クライマーのお前のために、お前が余計な負担を背負いこまないよう、無心に真波との勝負に専念できるように、そのための最高の舞台を整えてやろうとするだろう。こういう言い方はしたくねえが、お前ら2人は鳴子のその想いをを利用することになるのさ』

「えっ?」

『お前は無自覚に、今泉はおそらく承知で鳴子の献身を利用するんじゃねぇかって言ってんだ。今泉は自分はエースだから、鳴子の分まで先に進むべきだとか、また今年もクライマー勝負になるなら、お前をゴールまでアシストするのが自分の仕事だって信じて、鳴子が繋いだものを受け取ってお前に繋ぐのが自分の仕事だってな』

「でもそれはッ!」

『そうさ。こいつは別に間違っちゃいねえ。よくある作戦だし、最終的に誰か1人がゴールを獲りゃいいわけだしな。だが、俺は思うのさ。そいつは今泉がエースで、お前がエースクライマーだって前提ありきの話なんじゃねぇのかってな。だったら鳴子にもきちんとエーススプリンターやらせてやって、3日目の山はお前らだけでなんとかするってのもアリだよな?』

電話を握ったまま、小野田は固まっていた。

『小野田、聞いてるか?ちっとばかしショックが大きかったか?まぁいい。聞こえてるんならそのまま聞いとけ。俺や田所っちにとって、エースは常に金城だった。俺たちにとっちゃ最初からあいつは別格だったからだ』

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『金城がいたから、俺たち3人で努力して2年でインハイを走ることができた。けど、お前も知っての通り、その年のインハイは…色々ありすぎた』
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『お前たちが部に入ってきた頃には、金城は絶対的エースに見えたろ?当然だ。金城は別格で、何があろうと俺たちのエースは金城だけだったんだからな。だが坂道、お前らはどうだ?』

「それは…」

『今泉は別格か?あいつは特別か?そうじゃねえよな。今泉と鳴子の実力は拮抗してる。あいつと金城は違うと思うぜ。ま、鳴子がスプリンターだけやってた頃なら今泉がエースでも良かっただろうさ。けどな、今じゃ鳴子はオールラウンダーで、下手すりゃ今泉の上だって行くんじゃねえか?その鳴子を毎年ただのアシストとして使い捨てにするんなら、いっそスプリンターに戻してやって、最後の夏くらい、あいつの好きに走らせてやれよ…って俺は思うのさ』

「巻島さん…」

『つーか、こいつはほとんど田所っちの受け売りなんだけどな。俺たちクライマーには、スプリンター連中の想いなんてものはたぶん本当には理解なんてできやしねえ。田所っちは、自分もスプリンターだから、鳴子の本心がどこにあるのか俺にはわかるんだって豪語してやがったけどな』

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『だが、もし鳴子がスプリンターとして走るつもりなら、お前と今泉の2人だけでは、おそらく箱学には、ほぼ勝ち目はねえだろう。けどな、鳴子にだって、突発勝負でゴール争いに加われる実力があるんだ。あいつはインハイ初日の御堂筋とのゴール争いでそれを証明してみせたはずだぜ?』

「…はい」

「なら、よく思い出してみな。あの時ゴールに向かっていたのは今泉と鳴子の2人だったよな。同じ条件だったのに、先頭集団から飛び出した御堂筋についていけたのは鳴子だけだったんだろう?出遅れた今泉が箱学と協調なんて余計なマネしてなけりゃ箱学のノッポは追いつけなかったとまでは言わねえが、捨て身で追いついてきたノッポに負けはしたが、鳴子は御堂筋と引き分けてみせた。けど、2日めのゴールを争った今泉のほうは御堂筋に負けたんだぜ?こうなってくると、俺は毎回鳴子を犠牲にしてゴールを狙うってやり方だけに固執するのはおかしいじゃねえかって思うのさ』

「…‥‥」

『悪ィ坂道。俺としたことがめずらしく熱くなっちまって言うつもりなかったことまでベラベラ語っちまった。やっぱ俺にゃこういうのは向いてねぇんだ。もうこの辺でやめとくから、あとは坂道、どうするかお前が自分で考えろ。作戦ってのは、最終的に俺たちが勝つための最善の布陣を考えるためのものだが、エースもクライマーも固定じゃねえだろって、そこんとこだけ言いたかったのさ』

「…わかりました」

『俺はクライマーだし、あんまりそういうことまで考えねぇんだが、田所っちと話してるうちにだんだんそういう余計なことまで考えるようになってきちまった。つーか、お前のせいだな、坂道。田所っちが鳴子かわいさに、お節介を承知で見て見ぬ振りが出来ねぇように、俺も、お前が後々くやんだり、落ち込んだりする姿は見たくねぇ。主将になったお前に、役にたつかたたねぇかわからねぇが、とにかく俺の知ってる情報と考えとを伝えておきたかったのさ。長ばなしして悪かったな』

「いいえ!まだ僕は…そうじゃなくて、よく考えてみます。今のお話を…主将として、ちゃんとよく考えてみます!」

『ああ、頼むぜ、坂道』

「はい!ありがとうございました、巻島さん」

 

 

あれから半年が過ぎ、あの時の巻島の電話と、この期間の経験の積み重ねがあって、小野田に今泉が主張する杉元のインハイメンバー入りを反対させたのだった。

「どうした?小野田」

「ごめん…ちょっと考え事してたんだ。さぁ、そろそろ僕らも練習に行かないとね」

 

 

この半年の間に、いつのまにか小野田は目指すべき方向を見いだしつつあった。

チームにとって最善の選択とは、みんなが持てる力を最大限に発揮できるように役割や責任を分担することだ、と。

そうだよ、オールラウンダーになっても鳴子くんはスプリンターのままなんだ。

だから最終日のスプリンターがみんなそうするみたいに、自分を犠牲にしてでも仲間を先に行かせようとするんだ。

スプリンターは、最終日のゴールまで残らない…。

田所さんもそうだったし、青八木さんも鏑木くんも…そして鳴子くんも……。

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僕はそれを変えたいのかな?

それはもちろんそうだけど…たぶんそれだけじゃない。僕は…僕は鳴子くんにもっと自由に走ってもらいたいんだ。

鳴子くんはただのスプリンターじゃない。今でも十分すごいスプリンターだけど、クライマーとだって勝負できるくらい登れるスプリンターなんだ!

今泉くんと僕とで決めた作戦の範囲内での自由なんて…違う!そんなのはほんとうに自由に走ることにはならない。

主将や副主将でなくたって、鳴子くんには、もっと色んな選択が許される自由があっていいはずだ。

スプリンターなのに、オールラウンダーという枠にはめて鳴子くんを縛っちゃいけないんだ!

エースになれば、鳴子くんは彼のやり方でそれをレースに活かせられるんじゃないかと僕は思う。

たとえそれが…最後はスプリンターとして走るというものになったとしても!

だったら僕はどうすればいい?鳴子くんのために、チーム総北が勝つために、僕は何をすればいい?

今年のチーム総北のメンバーは、誰をどう選べばいいんだろう…?

 

くり返し悩んだ末に小野田はひとつの結論にたどり着いた。

鳴子くんと今泉くんだけじゃない。杉元くんも、鏑木くんも、僕だって、インハイメンバーは合宿で、誰もが実力でそれを勝ち取るんだ。

それまでは何も決めない。チャンスはみんなに平等に与えられていいはずだ。

そうだよ、これまでだって、みんなそうしてきたじゃないか。

1年の時のぼくらは、先輩の手嶋さんと青八木さんと勝負して…インハイメンバーを勝ち取った。

2年の時は、手嶋さんと古賀さんが戦った。

いつだって、ギリギリまでメンバーは決まっていなかった。

だったら、出来るだけみんな平等に、同じ条件でやるんだ。

鳴子くんと今泉くんのどちらがエースになるのかも、たぶん合宿が終われば明らかになってるはずだ。

小野田は自分の気持ちと考えを再確認し、そう結論づけた。

 

 

 

サイクルスポーツセンターでの四日間合宿へ向かうバスの中、鳴子は窓の向こうに流れる景色に目をやりながら、物思いにふけっていた。

小野田が鳴子に出会っていなければ…巻島は小野田にそう言っていたが、それは鳴子も同じだった。

もし仮に小野田と出会っていなくても、鳴子と今泉は一緒に走ることになっていただろう。

だが、ウェルカムレースでの山岳争いに小野田が欠けていたら?鳴子たちのはじめてのインターハイに小野田がいなかったら?

確実に言えるのは、鳴子が山を登れるようになっていたところで、真波に勝った小野田がいなければ、チーム総北の勝利はなかったということだ。

多少は登れるようになっていたところで、鳴子では本気を出したクライマーとは勝負にならなかっただろう。

今泉にしたところで、仮に機材トラブルがなかったとしても、真波に勝てたとは思えない。

可能性としてありそうだったのは、今泉は真波と御堂筋の2人を敵にまわして孤軍奮闘した挙句、完走もできずにリタイアというあたりだっただろう。

小野田でなければ真波には勝てない。ここだけは動かしようのない事実だ。

それに、小野田がいなければ、鳴子は山が苦手なままだったかもしれない。

単に今泉と張り合うだけなら、鳴子は迷うことなく最速スプリンターを極めることを目指して、スプリントに命をかけていたに違いないからだ。

考えながら無意識に鳴子は拳をかたく握りしめていた。

(自己犠牲やて?そんなもん小野田くんを勝たせるためならなんぼでもやったるわ!ワイは小野田くんに賭けると決めた。ワイの高校での3年間も、インハイでの勝利も、最後は小野田くんに託さんことにはワイらの勝ちはない。せやからワイはぜんぶ小野田くんに賭けるんや!)

 

 

合宿での四日間で1000キロ走破を1番に達成したのも、今泉との約束の勝負に勝ったのも鳴子だった。

「今年も、ワイの勝ち…やったな」

ゴール直後、地面に身体を投げ出したまま、荒い息の合間に鳴子は言った。

「ああ、お前の…勝ちだ。今年のエースは、お前が、やれ。俺は…アシストに全力を尽くす」

僅差で負けた今泉も、寝転がって空を見上げたまま答えた。

あれから今泉も自分なりに考えて結論を出しだのだろう。

もしも勝負に勝っていればどうするつもりだったにしろ、負ければこうすると決めていたかのような潔い口ぶりだった。

鳴子はゆっくりと上体を起こして、駆け寄ってきた後輩から受け取ったボトルの水をゴクゴク飲んでひと息つく。

「はぁ?くだらん冗談、かましなや。誰がそんな面倒くさいもんやるかいな。総北の…エースはお前やろ、スカシ」

「…それでいいのか」

今泉も身を起こして、渡されたボトルの中身を一気に飲み干してから、立ち上がって鳴子に近づく。

「タオルとボトルだけ置いて、少し離れていてくれ。俺と鳴子は話がある」

後輩を追い払ってしまうと、二人して地べたに座り込んだ。まだコースを回ってる後輩たちに鳴子が頑張れと手を振る。

「ええも悪いも、ええ機会やから言わせてもらうけどな、ワイにエースはやれても、お前にスプリンターはつとまらへんやろ?おまえのタイムやったらカブにも勝てへんからな」

「当たり前だ。俺はスプリンターじゃない」

「このコースは平坦だけちゃうやろ。そこで負けたくせに言い訳すなや。けどまぁ、お前が勝てへんそのカブもワイにはまだ勝てへんけどな。カッカッカ!」

高笑いしながら、機嫌よくまだコースを周回中の後輩たちへ振っていた鳴子の手がピタリと止まった。

「コラーッ!カブ、いつまで走っとんねん!見栄はってワイらと同じハンデつけたんやったら、意地でも遅れんなや!もっと根性いれて走らんかい!お前が負けても許されるんは、ワイとスカシと小野田くんだけやてわかっとるんか〜」

「鳴子さんうるさいっス!」

生意気に言い返した鏑木がスピードを上げた。

主将の小野田の発案で、杉元も含む3年生4人と2年の鏑木、自分から希望した段竹の6人は、この四日間を重いホイールのハンデ付きで走ることになったのだ。

早々に1位2位フィニッシュした鳴子と今泉は、今年ももちろん強化用の負荷を加えて走るつもりだったし、小野田もこの程度なら余裕だろう。

ハンデ慣れした3人はともかく、鏑木と杉元の2名の場合は、残りの連中と条件的に平等になるようにという判断からだ。

ハンデを嫌がって抵抗した鏑木には、鳴子が半ば強制的に、だが巧みに見栄を張らせるように仕向けた。

杉元には今泉が説得にあたる予定だったが、意外にも杉元は、自分は3年だからと二つ返事でハンデを引き受けた。

これで条件的には皆ほぼ横一線となった。

こうでもしないことには皆のモチベーションが上がらないし、暫定メンバー全員がそのまますんなり上位に入るようでは、他の連中のやる気や意欲を削いでしまうからだ。

むろん全員の前で、誰だろうと完走できなければ、暫定メンバーであっても脱落することは言い渡してある。

杉元がどこまでやれるかは本人の頑張り次第だろうが、いちばん不利なのはみずからハンデを志願した段竹だろう。

ハンデがなければ余裕で完走できたかもしれないのに、それでは意味がないと判断したのだろうが、そのリスクは高すぎるというほかない。

その男気と根性を高く評価した鳴子は、段竹の姿を探して視線をさまよわせ、別の人物を見つけた。

「あ、小野田くんや!小野田く〜ん、根性やで〜」

小野田の姿をとらえた鳴子が、大きく手を振りながら声を張り上げる。

「ありがとう鳴子くん!頑張るよ」

「おい鳴子、話の続きをするぞ」

「うっさいな。おまえは段竹がどうなっとるか心配やないんか…」

そこまでいってから、鳴子がくるりと今泉に振り返る。

「せやった、おまえは杉元が推しやったな」

「俺はそんなことは言っていない。上位で完走できるかどうかは杉元しだいだ。完走も難しいと承知でハンデを引き受けたんだから、自分で…」

ふいっと、今泉から顔を背けるみたいにまたコースに視線を戻して、鳴子は今泉の言葉をさえぎって言った。

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「カブのやつ、やっぱまだまだやな。このままやったら今年の一発目のスプリント勝負もどうなるかわからへん。来年のことも考えたら段竹もはずせへんのに、そっちもどうなるかわからへんときとる」

「いいから俺の話を聞け」

「一発目の負けが尾を引くんは去年イヤってほど思い知らされとるからな。初心に戻って、おっさんとワイとでワンツー決めて気炎を吐いた時みたいに、しょっぱなからイケイケにもっていかな総北の勝ち目はあらへん」

ここで再び今泉へと視線を戻した鳴子の真剣な目の色に気圧されて、今泉が口をつぐむ。

「なら、ワイが動くしかないやろ?おっさんがおった時みたいに、ワイがカブと一緒に出て、互いに絶対に負けるかいぐらいの気持ちで張り合って張り合って…敵は箱学よりもチームメイトや!ぐらいのほうが速う走れるねん!スプリンターはな。せやのに、ワイがエースなんかやっとったら臨機応変に動かれへんし、そういうのはでけへんやろ?」

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「…鳴子……」

「せやからエースはお前がやれ。代わりにワイはワイの好きに走らせてもらう。必要やと思ったらスプリンターとして走るかもしれへんけど、ワイはオールラウンダーや。行けると思ったら、どこでも勝負をかけるしゴールも狙う。せやからワイがそうする言うたら、おまえは “待った” も “だが” も “しかし” もナシや。お前はワイに負けたんやからな、そのくらい我慢せえ」

「……わかった」

「そのかわり、ここ一番でワイにどうにかしてくれ思う時が来たら、ストレートに頼んでみさらせ。検討ぐらいしたるかも知れへんからな」

今泉は鳩が豆鉄砲を食らったような顔になったが、すぐにいつもの自分を取り戻した。

「ふん、随分と自信過剰というか、偉そうなことを言うじゃないか」

「たまにはおまえのお株を奪ったらんとな。カッカッカ!」

視線をピタリと合わせて、鳴子と今泉は無言で互いの心情を探り合った、

「…いいだろう。お前は自由に走れ。そして、エースの俺じゃどうにもならない場面ではお前に頼む。それでいいな?」

「ふん、しゃあないからそれで手ェ打ったるわ!」

「…待てよ…考えようによっては、悪くない作戦かもしれないな」

「何がや?」

「総北の切り札 “隠しエース” …それが今年のお前の役割だ」

「隠しエース?なんやねんそれは」

「去年のお前は山も登れるスプリンターだと思われていた。今年は誰もがお前を、最高に仕事ができるオールラウンダーだと考えてくるだろう。お前がオールラウンダーとして総北を勝たせるためにどんな仕事をするか…大体そういう見方をしてくるはずだ。だが、今年のお前は、アシストのオールラウンダーなんかじゃない」

ニヤリと意味ありげに今泉が笑った。

「行けると思ったら、エースとしても走らせるちゅうことかい。人使いの荒いやっちゃな。けどまぁ、望むところや!なんぼでもやったろやないか」

鳴子も不敵に笑った。

「そういうと思ったぜ。ちょっと悔しいが、俺は認める。俺はエースとしては金城さんの足元にも及ばないが、お前は違う。スプリンターだろうが、チーム総北の真のエースはお前だ、鳴子」

今度は鳴子が鳩マメ顔になる。

「いきなりなんやねん。おまえにしては珍しい謙虚な発言やけどな、そいつは半分だけしか当たってへんのと違うか?最初からワイとスカシの実力が拮抗してた時点で、ワイらはグラサン主将の世代とは違うんやで。オールラウンダーになったワイはスカシとエースをスイッチできる。けど、ワイらが最後の望みを託せるんは、チーム総北の場合はエースやない。ワイらが最後にゴールを託すんは…小野田くんやろ?」

鳴子にとっては今さらの当たり前の認識でも、今泉には予想外だったらしい。

「なんやねんその顔は。最終日のゴール前、いっつも最後まで小野田くんと一緒に走っとったのはお前やろ、スカシ」

今泉にはずっとエースとしての気負いがあった。

1年の頃の今泉がどうやっても追いつけなかった金城みたいな、絶対に諦めないエースでいなければとの想いが、いつのまにか心に刷り込まれていたせいだ。

鳴子はそれに気づいていたし、部室での一件で、今では小野田も同じだとわかっている。

鳴子が投げつけたのは、当たり前の認識であるのと同時に、今泉をその呪縛から解放する言葉だったのだ。

今泉の目に納得と理解の色が浮かんでくるのを鳴子は見た。

「そうだったな。おまえの言う通りだ、鳴子」

「せやろ?ほんまに特別なんは、小野田くんや。そこは間違えたらあかんやろ。小野田くんがおったからワイは山を登れるようになったんや。もし小野田くんがいてへんかったらどうなってたか考えた時、ワイにはスプリントを極める以外の選択肢は残っとらんかった。せやからワイは、エースやない」

「…お前はそう考えるんだな、鳴子」

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「ワイは最後の夏も、小野田くんに全て託すつもりや。3人で手ェつないでゴールするのもええけど、ワイは今年もさらに進化する小野田くんがみたいんや。そのために頑張って強うなったんやからな」

「そうだな。お前の言う通り、俺にとっても最初から特別だったのは小野田だったのかもしれ…」

言い終わらないうちに小野田の声が割り込んできた。

「今泉くん!鳴子く〜ん!」

「おわっ!小野田くん、ワイらを轢く気かいなッ⁉︎」

反射的に鳴子が今泉を突き飛ばし、そのまま自分も横へ飛びのいたところへ、小野田のロードバイクが突っ込んできて止まった。

「ごめん、驚いた?」

「ロードが自分めがけてまっすぐ突っ込んできたら誰でも驚くわッ!」

「……おい鳴子、お前は手加減というものを知らないのか」

鳴子に思い切り突き飛ばされた今泉が恨めしげな声を出す。

「助けたったんやから文句いいなや」

「小野田ならぶつかる前に避けるか停まるかするだろう」

「うん、そのつもりだったんだけどね、えへへ」

「えへへやあらへんで小野田くん」

「ごめんごめん」

「鳴子が俺に謝れ」

「なんやて⁉︎」

 

コースわきで大騒ぎしている3人を横目に、後輩たちが次々に傍を走り抜けてゆく。

重いホイールのハンデ付きでも余裕で3位までを独占してのけた3人は、いくら暫定だの横一線だのと言ったところで、最初からインハイメンバーに確定していたようなものだ。

ここまでは予定通りで、残る3名のメンバーは、まだコースを走っている残りの部員の中からに絞られた。

既に負傷や体力の限界で、早々に諦めてリタイアする者もちらほら出ている。

ここからはハンデ付きの暫定メンバーの真価が問われることになるだろう。

もちろん、ハンデのない利点を活かして勝負をかけてくる者もいるだろう。

あるいは誰も予想だにしなかった人物がインハイメンバーに名乗りをあげるかもしれない。

ここがまさしく正念場だ。そのおもいで、既にリタイアした者以外は、みんな必死になってペダルを回し続けている。

そんな場面でのんきに大騒ぎしていれば、“山王” だろうと最速スプリンターだろうとエースだろうと、冷ややかな視線で突き刺されても仕方がない。

もっとも、3人のうちの1人として、そんなものを気にかけるような神経を持っているようには見えなかったが。

「ありがとう、助かるよ」

駆け寄ってきた後輩からタオルとボトルを受け取った小野田が、晴れやかに笑った。

鳴子と今泉がどんな話し合いをしたのか、走りながら見ていただけで、まだ小野田は聞いてはいない。

でも、急ぐ必要はなかった。そういう空気が肌に感じられたからだ。

初めてインハイを走った1年の時みたいに、エースや主将の役割や立場なんか考える必要もなく、3人とも、ただひたすら走ることだけを考えていられたあの頃と同じ何かが、ふたりの表情に見て取れたのだ。

ボトルを置いて、小野田はその場に大の字に寝っ転がった。

「ちょっとだけ休憩させて」

「ならワイもや」

「…仕方がないな」

3人揃って寝ころんで、見上げた空は、どこまでも青かった。

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「ちょっと!そこの3人組!さっきから何やってんスか⁉︎ こっちはまだ走ってるってのに、そんなとこで堂々と昼寝っスか」

「今の声は鏑木だな」

「アイツまだ走っとるんかいな…遅ッ」

「やっぱり主将がこういうのはいけないね」

インハイメンバーを決めるレースの真っ最中だというのに、コースわきに主将以下の主要メンバー3人が並んで寝っ転がっている気分は、背徳感も合わさって、例えようもなく気持ちよかったが、小野田は仕方なく身を起こした。

「気にするな、小野田」

「たまにはええんちゃうか」

「じゃあ、もうちょっとだけね」

誰も口には出さなかったが、1年生だった頃の3人は、練習の合間にこんな風に寝っ転がって休憩したものだった。

チーム総北が優勝して小野田が “山王” になり、後輩もできたせいで、いつのまにかこんな風に3人で寝ころがるようなこともしなくなっていたのだ。

「あかん、寝てまいそうや」

「うん、僕も眠くなってきたよ」

「本気で寝るなよ」

小野田世代のチーム総北インハイ確定メンバー3名は、最後の夏を目前に控えて、つかの間の平和と安息に浸りきっていた。

 

 

 

 

妄想&捏造ばなし、これにて終了です。書くの大変なんで、もうこの辺でやめておきます。

一応は原作ベースの妄想なので、インハイメンバーは故意に決定しませんでした。

最後まで読んだひとは、誰でも好きなキャラをキャスティングして、合宿レースで勝ったのは誰か、最後のインハイはどうなるのか、ご自由に更なる妄想にふけってください。

 

私の勝手な妄想では、最後の夏の鳴子は初日にスプリントゼッケンを獲りィの、2日目はゴールの黄色いゼッケンも獲りィの、最終日の今泉の『頼む』オーダーは…「なるべくリタイアしないでギリギリまで小野田と3人で残れる手段を模索してくれ」みたいな感じですかねぇ(書く予定ないですが)

だってこれは「もっと鳴子が活躍する話が読みたいんだ」という私の勝手な妄想なんですから。

あしからずご了承ください。