もしも消費増税を「延期」するのなら、いっそ「凍結」すべきだと考える理由

 

 

 

消費税の正体は “富裕層優遇制度” だと私は考えています。

消費税とは、立場の弱い者がより多く負担させられる税制だからです。

f:id:kagaminonakanoalice:20190604130225p:image

なのに、「消費税はみんなで公平に負担すべき」だと疑うことなく信じていたり、消費増税が必要だと思い込んでいるひとはいまだ少なくありません。

そんなに信じやすいと「詐欺の被害に遭いやすいですよ」って言われたら、彼らはムッとするかもしれません。

でも、消費増税の手口がほとんど詐欺じみていることに気づいてないひと達って、じつは結構いるんですよね。

 

例えば、8%から10%に『2%上がるだけだから』というメディアの宣伝にのせれて、消費増税に納得していませんか?

その程度なら許容範囲だとか、キャッシュレス決済のポイントで相殺されるとか、今回は軽減税率があるから…これらは増税対策として、メディアで繰り返し発信されています。

でもこれ、いわゆる「印象操作」だって気づいてますか?

 

ちょっと考えてみてください。

消費税が8%から10%になった後で、税抜1万円のものを買うとします。

消費税は800円から1000円に上がるわけです。

これって、見方を変えたら25%もの大増税って考え方もできるんじゃないですか?

 

ええっ?何で⁉︎ と思ったひとは、誰でもできる簡単な計算なので、暗算してみてください。

800円の25%は200円です。800円に200円を上乗せした金額が1000円になるわけですから、そういうことになりませんか?

ここで「えっ?そうなんだ?」って思ったひと、消費税が5%から8%になった時、やけに出費が増えたように感じたのは気のせいではありません。

その感覚は正しかったのです。

8%が10%になっても、やはり同じように実質的な負担増をひしひし感じるだろうし、消費税は段階的に増える一方なので、このままいけば事態はどんどん悪化します。

 

今みたいな言い方をされたらどうですか?

2%の場合の「ふわっと」した言い方とは異なり、今のは「ズバッと」いくら上がるという具体的な金額を言っただけなんですけどね。

 

もうひとついきましょう。

消費税が10%になったら、1万円の買い物をすると1000円とられるわけですが、ここ数年よく議論になっている低すぎる日本の最低賃金って、1000円よりずっと安いですよね。

これってなにかおかしいと感じるのは私だけなのでしょうか。

だいたいお金を使うたびにこんなに高い税金を払って、果たして私たちはこの先も問題なく暮らしていけるのでしょうか…?

消費税が上がるたびにこんなことになっていたのでは、デフレ脱却なんかできるわけないし、経済も失速するはずですよね。

 

そもそも賃金が満足に上がってもいないのに、もし仮に物価と消費税がセットで上がってしまったら、国民の生活は破綻してしまいます。

消費税が上がると消費の冷え込みや買い控えが起きるのは、それを回避しようという自衛行動のあらわれです。

ならば消費増税後の国民の生活が破綻しないためにはどうするか?

誰もが知っているとおり、『消費税は上げても物価は上げない』というやり方が、この国では当たり前になってしまったのです。

一般的な消費者の収入が増えていないのだから、そうする以外にありません。

 

消費増税すると、消費者の財布の紐がかたくなるせいで、街のスーパーやレストランなどは、経営が苦しくとも、迂闊には商品の価格を上げられません。

そんなことをすればお客さんが来なくなって店が潰れてしまうからです。

お客さんに来てもらうために、お店は消費増税の分だけ損をしてでも、価格の据え置きや、低価格化の実現を余儀なくされます。

儲けは出なくても、店が潰れないだけまだマシという考え方です。

おかげで消費者は、消費増税後も一見これまでどおり安く買い物ができるわけですが、これはそんな単純な話ではありません。

 

例えばスーパーやレストランの商品の仕入れ業者や輸送業者だって、自分のところだけ値上げするような業者は切られてしまいます。

仕事がなくなれば会社が潰れてしまうのはどんな業種でも同じです。

いろんな職種で、生き残りをかけた、料金据え置きやギリギリまで価格を下げるような価格破壊が起こります。

商品価格だけでなく、人件費も据え置かれたり下げられる結果、社員の給料は上がらず、安い労働力としての非正規雇用が増えます。

現在の日本経済がこういう仕組みになっているとすれば、デフレを脱却できないのではなく、ひょっとしたら何かの理由でデフレを脱却するわけにはいかないんじゃないか?なんてふうにも思うのですが。

 

極端な話、消費者の収入が増えれば、スーパーやレストランも値上げできるし、仕入先も運送業者も同じで、経済も上手くまわるような気がしませんか?

ここ最近、ほんの少し給料が上がってきたからか、スーパーでも「ほんの少し値上げする」ということが起こってますよね。

過去の消費増税を振り返ってみると、実質的な賃金はほとんど上がってないところへ消費税だけを上げてしまった結果、ちょうどこの逆のサイクルにハマってしまったのです。

 

ここまで言えば、ようやく「消費増税ちょっと待って!」と誰でも思うと思うのですが、だからメディアはとにかく2% 程度ならどうにでもなるはずという部分ばかり強調するのです。

消費増税で実質的な国民の負担がどのくらい増えるのかなんて、メディアは間違っても具体的な数字など出しません。

これを印象操作と言わずに何と言いますか?

f:id:kagaminonakanoalice:20190604130338p:image

 

なぜ消費増税が必要かとか、その使い道については、メディアでもよく議論されます。

少子高齢化が進んで膨れ上がる医療費や社会保障費の補填や、子供の教育にかかる費用の無償化など、そのために「消費税を2%上げる必要がある」と言われてしまえば、反対するのには抵抗がありますよね?

一方には、デフレ脱却が進まないとか、長時間労働とか、落ち込んだままずっと上がらない日本の生産性や所得の低さなどなど、われわれを苦しめるばかりで一向に片付かないままの問題が山積しています。

不思議なのは、メディアや国会では、それらの問題も消費税も、ひとつひとつは全く無関係であるかのように個別に取り上げられて議論されてしまうことです。

もしかしたら、これらは根っこの部分ではすべて繋がってるのではないか…?という議論には決してならないのです。

 

試しに、いっそ全部の問題も原因も、根っこのほうでみんな繋がっていると、ざっくり仮定してみます。

そうすると、低賃金が長く続いたのは、この国の政治や制度に問題があったんじゃないかとか、消費増税ヤバくないか?って考えるひともかなり出てくると思うのです。

外国人旅行者から見ると、「高品質なのに、ありえないほど安すぎる」らしいのが日本の外食です。

でも、それが普通で当たり前になっているわたし達の感覚も、薄利多売じゃないと儲からない外食業界の仕組みも、考えてみればおかしくないですか?

「いいものをより安く」提供するのは商売の基本ですが、「安すぎる」のにも、「安くしか提供できない」のにも、何かの理由があるとすればどうでしょうか?

いいものを安く提供して繁盛しているお店が、消費増税でお客さんが減ったり、仕入れが厳しくなると、途端にやっていけなくなることだってあるのです。

なのに、どうしてメディアは「消費増税は必要」という極端に偏った話ばかりするのか不思議に思いませんか?

 

消費者である国民にとっては、消費増税も、最低賃金も、仕事も商売も、働き方の問題から収入には至るまで、全部つながっていて、それぞれ個別の問題じゃないんです。

こういうふうに考えると、いま消費増税をやったほうがいい理由ってまったく見当もつきません。

いっそ「消費税なくてもいいんじゃないの?」って思うくらいです。

じゃあ消費税は何のためにあって、何のために消費増税しようとしているのか?

いちばんはじめに書いた「消費税の正体」を思い出してみてください。

 

かなりざっくり書きましたが、消費増税って、買い物をすると、これまでよりも2%多くとられるだけの話じゃないんです。

今ここに書いたような情報は、スマホがあれば誰でも入手できます。

自分でそれをやるかやらないか、令和とは、たぶんそういう時代になるんじゃないかと私は考えます。